いざ鎌倉プロジェクト-鎌倉もののふのメシ

いざ鎌倉プロジェクト-鎌倉もののふのメシ

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いざ鎌倉プロジェクトでは、鎌倉もののふ隊の主催イベントとして、『鎌倉もののふのメシ』というイベントを開催しています。
かつて鎌倉時代に武士が食べていた「日常食」や「戦陣食」を史料に基づいて何となく再現し、鎌倉の武士となって陣中で食すというものです。

地域のお祭りやイベントなどで鎌倉もののふのメシをご希望の方はぜひご連絡ください。
鎌倉もののふのメシのほかに、衣装や旗・陣幕・かがり火などのセットを用意しております。

鎌倉もののふのメシのメニューは以下14品です。

①豆醤を塗った焼きおにぎり
②餅米のおにぎり
③干飯
④焼き米(煎り玄米)
⑤梅干
⑥にぼし
⑦大豆
⑧納豆
⑨味噌玉(焼き味噌)
⑩芋茎の荷縄(味噌汁)
⑪兵糧丸
⑫いなご
⑬濁酒(どぶろく)
⑭蜂蜜酒

1つ1つ紹介していきます。

豆醤の焼きおにぎり
炊事のできるときには、屯食とよぶにぎり飯が行軍食となり、豆醤(とうしょう)をその表面に塗って焼き、または包んで携行しました。梅干がこれに加わり栄養は高まりました。
餅米のおにぎり
お米は普段は黒米(玄米)でした。しかしながら玄米は煮るのにたいへん時間がかかって困るため、陣中用には精白した白米(餅米)を用意するとたいがいの兵法書に記されています。
当時は、1日5合が決まりで、朝餉と夕餉の2回に分けて食べていました。朝餉に2.5合、夕餉に2.5合です。しかし1日5合の決まりはあくまで平和なときの分量で、いったん出陣するとだいたい8合~10合(1升)食べていました。「腹が減っては戦にならぬ」と出陣中は朝餉と夕餉の2食の中間に、5合の間食を食べていました。間食は「未の刻(昼八時)」に食べることが多かったようです。それがいまでも「おやつ」という言葉で残っています。
干飯(ほしいい)
乾飯(かれい)ともいいます。餅米を精白したものを蒸して乾燥させ、それを臼でつき砕きます。完全に干し上げたものは相当長時間保存しても変質しませんし、持ち運びにも便利なので兵糧としては理想的でした。
あまり重いと足をとられてしまうので飯袋にだいたい五・六合つめて腰などにゆわえつけて携帯していました。
飯袋に入れたまま一定の時間湯または水のなかにつけ、やわらげてから食べますが、歩きながらポリポリと噛んだりもします。
焼き米
煎り玄米ともいいます。普段から干飯(ほしいい)を準備しておきますが、何かの事情でストックが切れてしまったり、緊急事態で非常呼集をかけられた場合には、玄米を煎って焼き米にし、腰兵糧にして駆けつけました。
梅干
特に後世の溜味噌(たまりみそ)系の豆醤(とうしょう)は、戦陣食の主要な特色となっていました。梅干もその1つ、関東武士の常用となり、武士の行軍力や持久力のもとになっていました。
梅干そのものは酸性ですが体内に入るとクエン酸に変わります。しかもアルカリ性食品なので米の酸性を中和します。
煮干
頭脳の冷静な判断力を養うカルシウムを多く含みます。日本人が魚を食べるようになったのは縄文時代以前からとも言われています。平安時代から庶民の食べものとして定着されはじめ、庶民に愛される食品の地位を確立していきました。そして、味噌汁にして食べるようになったのは室町時代ぐらいのことだといわれています 。
大豆
大豆を煮て干したものです。主に軍馬の餌ですが、場合によっては兵士も活用していました。「大豆を干飯のようにして打飼(うちがい)つまり兵糧袋に入れて持参し、人にも馬にも食わせよ」と軍術書にあります。
軍馬に大豆を必ず用いたのは、穀物中もっとも栄養価が高いためで、大豆成分中のおよそ40%が蛋白質です。
1日1頭あたり、戦闘馬で三升、駄馬で二升でした。大豆はよく煮てさまし、干草や青草、藁(わら)などと混ぜて与えていました。
納豆
大豆の栽培は稲作と違って比較的容易ですが、そのかわりに調理するのは米よりもはるかに困難でした。煮やすくするために豆打(ずた)法がよく用いられたのですが、煮豆は条件さえ整えば納豆に変化します。古代から「不老長寿食」として食べられてきました。江戸時代の『本朝食鑑』には効能について「気をおだやかにし、腹中をととのえ、食を進めて毒を解す」と述べられています。
焼き味噌玉
焼き味噌を丸めたものです。1つの玉はおよそ一合の味噌をもとにしてつくりますが、1個で1日5人分となります。体力を極限まで酷使する合戦では塩分が絶対に欠かせません。
「みそが切れれば、米なきよりくたびれるものなり」と軍法書に記されているように、陣中での塩分不足は味方の総崩れにつながる恐れがありました。
味噌は合戦の隠れた主役とまで言われるように、蛋白や塩分がある栄養・保存食で、カロリーを増幅する役割をもつ酵素食品の強さが東国武士の強さとなりました。
芋茎の縄
里芋の茎を縄にして、味噌汁でじっくり煮しめ、乾燥させたものです。
普段は荷縄として実用に役立てていますが、陣中で兵糧が切れたときなどに、細かく刻み、陣笠で湯を沸かし、そのなかに入れて味噌汁をつくります。
現代の「インスタント味噌汁」の元祖みたいなものです。
兵糧丸
丸薬状の携帯保存食です。黒藤皮・虎肉・餅米・晒米・蕎麦粉・キビ粉・はったい粉・きな粉・葛粉・穀物・豆類・鰹節・にぼし粉・梅干・松の実・ごま・薬草・野草・山菜・野菜・くちなし粉・はじかみ粉などを粉末にして蜂蜜・甘草・焼酎・日本酒・濁酒・ごま油・菜種油・植物油などを練りあげてつくったものです。
いなご
昆虫食は、日本の山間部では川魚に匹敵する貴重な蛋白源として古くから親しまれてきました。
古代中国の『周礼』に「蚳醢」と呼ばれたシロアリの卵の塩辛で客をもてなしたと記されているほか、古代ギリシャや古代ローマでセミなどを食べたという記録が残っています。現代でもアフリカ諸国・南米のアマゾン・メキシコなどの熱帯・亜熱帯地域などの多くの地域で常食されています。蝗害(こうがい)が発生して農作物を食い尽くされてしまう場合に、農作物の代わりにバッタを緊急食料として食べ飢饉の軽減が行われます。
いなご・竹虫・コオロギ・ガムシ・タガメ・カメムシ・セミ・ゲンゴロウ・タマムシ・カミキリムシ・コガネムシ・蚕・スズメガ・蜂・蟻・バッタ・ハエなどが昆虫食として食べられています。特に日本ではいなご・ゲンゴロウ・蚕・蜂のこなどが食されてきました。
濁酒(どぶろく)
古代中国の『周礼』に「醫は濁漿なり」と濁酒は薬用であったことが記され、平安時代に書かれた最古の医術書『医心方』にも薬としての効能が書かれています。『万葉集』や『風土記』などによれば、酒の種類は「清酒(すみさけ)」「浄酒」「にごれる酒」「糟交酒(かすまぜさけ)」「新酒」「古酒」「旧酒」「粉酒」「醴(こさけ)」「白酒」「辛酒」「厨酒(くりやさけ)」「酒糟」「和佐々酒(わさささけ)」「白紀黒紀酒(しろきくろきさけ)」などがあったとされています。
蜂蜜酒
「ハネムーン」の語源でもある蜂蜜酒は。天然甘味料として歴史の古い蜂蜜は、蜜蜂が花から蜜を集めるときに野生の酵母も混じりこんでくるため発酵しやすく、水などで薄めると抑制成分が稀薄になって酵母が活動をはじめて発酵が起こります。木の穴に蜂蜜を入れて、すりつぶした発酵しやすい果実を加えてかき混ぜ木の葉でふたをしておくと、気温が高ければ翌日には飲めるようです。
※現在の日本では免許のない者がつくることは法律で禁じられていますので決してつくらないでください。

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『鎌倉もののふのメシ』

鎌倉で『鎌倉もののふツアー』にあわせて『鎌倉もののふのメシ』を開催いたしました。
2014年11月3日(月)文化の日を第1回に、2015年3月21日(日)に第2回、4月5日(日)に第3回、5月31日(日)に第4回、9月20日(日)に第5回、11月1日(日)に第6回、11月23日(日)に第7回、12月16日(水)に第8回と開催してきました。

鎌倉時代に武士が食べていた「陣中食」を史料に基づいて再現して食べました。今回史料として使用させていただいたのは永山久夫先生の著です。
第1回のイベント開催にあたっては、調理のスタッフとして佐藤裕加さん、市原慶子さん、岡村恵子さんのお力をお借りいたしました。武士たちみんなで「兵糧丸」の手づくりにも挑戦しました。
第2回は渡辺圭二郎さん、阿部靖子さん、池田さゆりさんのお力をお借りいたしました。
第3回以降は、高橋千里さんのお力をお借りいたしました。

『鎌倉もののふのメシ』メニュー

①餅米のにぎり飯(焼きおにぎり)
②豆醤を塗った白米のにぎり飯(焼きおにぎり)
③干飯
④焼き米(煎り玄米)
⑤梅干
⑥にぼし
⑦大豆・納豆
⑧味噌玉(焼き味噌)
⑨芋茎の荷縄(味噌汁にして)
⑩兵糧丸(デザートに)

◆協力いただいた方

カジュ・アート・スペース 
神奈川県鎌倉市二階堂57-1

NPO法人鎌倉ガイド協会

坂本商店
神奈川県鎌倉市笛田3-21-2

かまくら梅や
神奈川県鎌倉市雪の下1-8-22

山安鎌倉店
神奈川県鎌倉市雪の下2-3-26

鎌倉まめや小町通り店
神奈川県鎌倉市雪の下1-5-38

鎌倉山納豆小町店
神奈川県鎌倉市小町2-9-7

東京海上日動火災保険株式会社

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12月7日(日) 『鎌倉もののふカフェ』

12月7日(日)に、鎌倉駅から徒歩3分のソンベカフェで『鎌倉もののふカフェ・鎌倉もののふ居酒屋』を開催いたしました。

鎌倉時代に武士が食べていた「陣中食」を史料に基づいて再現して食べた11月3日のイベント『鎌倉もののふのメシ』のメニューのなかから厳選し、軽めのメニューをつくりました。
今回のイベント開催にあたっては、ソンベカフェのオーナー宇治香さんのお力をお借りし、暖かい建長汁(けんちん汁)をつくっていただきました。
にぎりメシはもののふたちが懸命ににぎりました(^0^)

『鎌倉もののふのメシ』メニュー

①餅米のにぎり飯
②豆醤を塗った白米のにぎり飯(焼きおにぎり)
③梅干
④にぼし
⑤大豆
⑥建長汁(けんちんじる)

◆協力いただいた方

ソンベカフェ 

坂本商店
神奈川県鎌倉市笛田3-21-2

かまくら梅や
神奈川県鎌倉市雪の下1-8-22

山安鎌倉店
神奈川県鎌倉市雪の下2-3-26

鎌倉まめや小町通り店
神奈川県鎌倉市雪の下1-5-38


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