鎌倉もののふ風土記-鎌倉の御霊神社(五霊神社)

鎌倉もののふ風土記-鎌倉の御霊神社(五霊神社)

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御霊神社(五霊神社)という名前の神社は、日本各地に存在します。
その祭神・性格はさまざまで、御霊信仰に基づきある人物の御霊・怨霊を鎮めるために創建されたものや、5柱の神(五霊)を祀っていたもの、祖神・先祖の霊を「御霊」として祀るものなどがあります。
鎌倉の御霊神社(五霊神社)については、もとは鎌倉五平氏(関東平氏五家)の始祖、すなわち鎌倉氏・梶原氏・村岡氏・長尾氏・大庭氏の5氏の霊を祀った神社であったとされ、五霊から転じて御霊神社と通称されるようになったといいます。あるいは、平良兼平致経村岡忠通鎌倉景成鎌倉景政が祀られ「五霊宮」と称されたともいわれています。
のちに、鎌倉景政(鎌倉権五郎)の1柱(長谷坂ノ下の五霊神社)のみに祭神は集約され、祭神の名から権五郎神社と呼ばれました。


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神社
縁起
所在郷
備考
村岡御霊神社 村岡 村岡郷 村岡郷の総鎮守。村岡宮前御霊神社・宮前御霊神社・村岡神社・宮前御霊宮ともいう。『宮前御霊宮縁起』に仁安2年・大永元年・天明3年と縁起が列挙され、御霊神社の所在が明らかになっている。『御霊神社由緒略記』には分社として藤沢市宮前560番地(御霊山)に所在(神奈川県藤沢市宮前560)とある。ほかの御霊神社はこの地から分社されたものともされている。
梶原御霊神社 梶原 梶原郷 梶原景長勧請。梶原郷の鎮守。鎌倉景政を祭神として鎌倉景政夫妻の木像と梶原景時像が安置されていた。『御霊神社由緒略記』には分社として梶原字宮里755に所在とある。
坂下御霊神社 坂下 甘縄郷 鎌倉景継勧請。甘縄郷の鎮守。鎌倉景政の子鎌倉景継が村岡御霊神社から勧請して創始したという。坂ノ下御霊神社・権五郎社ともいう。『新編鎌倉志』では坂下御霊神社はもとは梶原御霊神社にあったとしている。『御霊神社由緒略記』には分社として坂の下152に所在(神奈川県鎌倉市坂ノ下4-9)とある。
『吾妻鏡』建長4年(1252年)11月17日條に「御霊社の前の海辺で七瀬の祓を行った」とあり、同書建久5年11月21日條に「御霊の前浜」とあり、由比ヶ浜が前浜といわれた所以がうかがい知れる。
葛原御霊神社 葛原 甘縄郷 甘縄郷葛原邑の鎮守。葛之御霊神社・葛野御霊神社ともいう。葛の里は藤沢市葛原ともいわれているが定かではない。
川名御霊神社 川名 方瀬郷 方瀬郷川名邑の鎮守。『御霊神社由緒略記』には分社として川名字通り町656(神奈川県藤沢市川名656)に所在とある。祭神は鎌倉景政ほか。
長尾御霊神社 長尾 長尾郷 長尾為景勧請。長尾郷長尾台邑の鎮守。長尾壺御霊神社ともいう。『御霊神社由緒略記』には分社として長尾台町372に所在(神奈川県横浜市栄区長尾台372)とある。祭神は鎌倉景政
田谷御霊神社 田谷 長尾郷 長尾郷田谷邑の鎮守。田谷御霊社ともいう。『御霊神社由緒略記』には分社として田谷町十三塚1508に所在(神奈川県横浜市栄区田谷町1506)とある。祭神は鎌倉景政
小雀御霊神社 小雀 長尾郷 長尾郷小雀邑の鎮守。小雀町1193に所在(神奈川県横浜市戸塚区小雀町1193)。祭神は天照皇太神ほか。
俣野御霊神社 俣野 俣野郷 俣野景久勧請。俣野郷の鎮守。現在の八坂大神。『御霊神社由緒略記』には分社として東俣野町1637(神奈川県横浜市戸塚区東俣野町1637)・東俣野町817に所在とある。祭神は素戔嗚尊。
俣野御霊神社 俣野 俣野郷 東俣野町817に所在。八坂大神からの分社。現在の八坂神社。
俣野御霊神社 俣野 俣野郷 西俣野町に所在。現在の御嶽神社。
汲沢御霊神社 汲沢 俣野郷 俣野郷(村岡郷汲沢邑)の鎮守。茱萸沢御霊神社・伍霊神社ともいう。『御霊神社由緒略記』には分社として汲沢町1273に所在(神奈川県横浜市戸塚区汲沢町1273)とある。祭神は鎌倉景政
庵野原御霊神社 原宿 俣野郷 かつては鎌倉郡村岡郷庵野原邑にあった庵原御霊神社。天正5年に原宿邑と呼ばれるようになる。庵野原は庵野之原とも書き、訓は「いほののはら」という。ただ現在は所在地も不明。
深谷御霊神社 深谷 俣野郷 風間信濃守勧請。俣野郷深谷邑の鎮守。三島神社と相殿。『御霊神社由緒略記』には分社として深谷町3828・深谷町1026(神奈川県横浜市戸塚区深谷町1026)に所在とある。祭神は鎌倉景政ほか。文治年間に梶原景時が創建したと伝わる。
深谷御霊神社 深谷 俣野郷 深谷町3828に所在。祭神は鎌倉景政ほか。
玉縄御霊神社 玉縄 玉縄郷 玉縄郷(玉縄荘・村岡郷)の鎮守。諏訪神社合祀(現在は諏訪神社)。『御霊神社由緒略記』には分社として植木96に所在(神奈川県鎌倉市植木96)とある。祭神は建御名方神。
公田御霊神社 公田 山内本郷 神明社として公田に所在(神奈川県横浜市栄区公田町445-6)。祭神は鎌倉景政ほか。
大庭御霊神社 大庭 大庭郷 大庭景義勧請。高座郡大庭郷の鎮守。現在は大庭神社として大庭に所在(神奈川県藤沢市稲荷997)。祭神は大庭景親(大庭三郎)ほか。
羽鳥御霊神社 羽鳥 大庭郷 藤沢市羽鳥に所在(神奈川県藤沢市羽鳥1062)。祭神は高皇産霊神ほか。
富塚御霊神社 富塚 富塚郷 戸塚区戸塚町に所在。五霊神社。
富塚御霊神社 富塚 富塚郷 戸塚区戸塚町4189に所在。現在の八坂神社。
富塚御霊神社 富塚 富塚郷 戸塚区戸塚町3275に所在。現在の浅間神社。
上矢部御霊神社 矢部 矢部郷 矢部五霊神社・第六天神社ともいう。上矢部町1130に所在。現在の第六天神社。
坂本御霊神社 矢部 矢部郷 矢部五霊神社・第六社ともいう。上矢部町字坂本2969に所在。現在の第六社。
新橋御霊神社 新橋 岡津郷 五霊社。戸塚区新橋町に所在(神奈川県横浜市泉区新橋町109)。祭神は日本武尊。
原田御霊神社 原田 秋庭郷 原田御霊神社。秋庭郷後山田邑。もとは鎌倉郡秋庭郷山田邑字原田の御霊神社。現在の所在地は不明。
葛野御霊神社 葛野 和泉郷 和泉郷中田邑の鎮守。中田御霊神社に移されたという。祭神は鎌倉景政。現在の山神後神社ではないかとされているが定かではない。
中田御霊神社 中田 和泉郷 中田御霊社ともいう。葛原御霊神社から移されたという。『御霊神社由緒略記』には分社として中田町宮台3365に所在(神奈川県横浜市泉区中田北3-42-1)とある。祭神は鎌倉景政
沼間御霊神社 沼間 沼浜郷 五霊神社。逗子市沼間に所在(神奈川県逗子市沼間3-10-34)。祭神は天手力男命。
長江御霊神社 長江 葉山郷 長江義景(長江次郎)勧請。葉山郷長柄邑の鎮守。『御霊神社由緒略記』には分社として葉山町長柄662に所在(神奈川県三浦郡葉山町長柄662)とある。祭神は大己貴命。
衣笠御霊神社 衣笠 谷部郷 横須賀市衣笠に所在(神奈川県横須賀市小矢部4-1202)。祭神は三浦義明(三浦大介)・大日孁貴命。衣笠神社。『御霊神社由緒略記』には分社として小矢部町1202に所在とある。
佐原御霊神社 佐原 谷部郷 横須賀佐原泉に所在(神奈川県横須賀市佐原1-16-1)。祭神は鎌倉景政
田浦御霊神社 田浦 田浦神明社ともいう。『御霊神社由緒略記』には分社として田浦町2の1(神奈川県横須賀市田浦町2-1)に所在とある。祭神は御食津神ほか。
川崎御霊神社 川崎 神明神社。神奈川県川崎市高津区下作延520に所在。祭神は天照大神ほか。拝殿内に「五良神社・神明宮・八坂神社」と記された御霊神社・八坂神社が合祀された経緯を示す社号額がある。
田村御霊神社 田村 三浦義村勧請。祭神は崇道天皇か。『御霊神社由緒略記』には分社として田村900に所在とある。現在の平塚市田村(神奈川県平塚市横内900)とされている。祭神は崇道天皇。
南湖御霊神社 南湖 茅ヶ崎市南湖(神奈川県茅ケ崎市南湖2-9-10)に所在。祭神は鎌倉景政(鎌倉権五郎)
戸田御霊神社 戸田 厚木市戸田(神奈川県厚木市戸田653)に所在。祭神は崇道天皇。
上粕谷御霊神社 上粕谷 五霊神社。伊勢原市上粕谷(神奈川県伊勢原市上粕屋790)に所在。祭神は天穂日命ほか。
上粕谷御霊神社 上粕谷 上粕屋神社として伊勢原市上粕谷(神奈川県伊勢原市上粕屋1334)に所在。祭神は大山咋神ほか。昭和41年に、秋山御霊神社を合祀。
秋山御霊神社 上粕谷 秋山に鎮座(神奈川県伊勢原市上粕屋3103)。五霊神社。昭和41年に上粕屋神社に合祀される。
下粕谷御霊神社 下粕谷 伊勢原市下粕谷に所在。
館町御霊神社 館町 東京都八王子市館町1272に所在。祭神は鎌倉景政
御霊谷神社 御霊谷川 御霊谷神社。東京都八王子市御霊谷川に所在。祭神は鎌倉景政。周辺に梶原景時に所縁のある八幡神社があり(東京都八王子市元八王子町3-2284)、祭神は応神天皇。
藤野御霊神社 藤野 藤野町佐野川(神奈川県相模原市藤野町佐野川3111)に所在。祭神は鎌倉景政
湯河原御霊神社 湯河原 五郎神社。湯河原に所在(神奈川県足柄下郡湯河原町鍛治屋724-2)。祭神は金山彦尊・鎌倉景政(鎌倉権五郎)


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wikipedia「御霊神社(鎌倉市)」
wikipedia「御霊神社」

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